高齢者のうつ病を予防するためには

高齢化が進む社会において、うつ病に悩まされる高齢者の人数が増えつつあります。うつ病を発症する原因は人によって様々ですが、特に多いのが、周りから取り残されて孤立してしまうこと。周囲に気軽に会話できる人がいなくなってしまうと、どうしてもマイナスの思考回路に陥りやすくなってしまい、その結果、自分では意識しないうちに精神に変調をきたしてしまうようになります。そのまま放置しておくと、何もする気が起きなくなるばかりか、場合によっては認知症を患ったり、自ら命を絶つような事態を招きかねないため、そうなる前に予防策を講じなければなりません。

うつ病を予防するのは必ずしも容易ではありませんが、一ついえるのは、なるべく周りの人とのコミュニケーションの場を設ける必要があるということです。できれば家族や親族と同居するというのが理想ですが、核家族化が進行する日本においては必ずしも現実的ではないケースもあるでしょう。そのような場合には、介護施設などが提供しているデイサービスを利用したり、地域の高齢者コミュニティに参加したりするのがおすすめです。自ら進んでそういった場に出ていければよいのですが、もし本人が嫌がるという場合には、家族などが積極的にそれらのサービスを受けるように促すと良いでしょう。高齢者は子供から促されても素直にそれを受け止められないことがありますので、もしそういった場合は孫などからも働きかけてみるのも一案です。